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奈良正次郎〈Jimmy〉さん(2023/1/24)

”What friends say about the band”(「友人たちがこの楽団について言うことにゃ」)、ケンジ&リリアナに次いでの登場はJimmyこと奈良正次郎さん!われわれの大きな転機となった2011年のブエノスアイレスツアーで初めて出会って以来、ずっと我々を応援してくれている大好きなミロンゲーロ!どうぞお読みください!

奈良正次郎<Jimmy>:タンゴダンサー・インストラクター。関西を拠点にJimmy & Yukarin でJ tango 主催。ブログ:JIMMYの街角TANGO日記

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初めての出会いはケンジさんとリリアナさんとの会話の中でのことであった。ブエノスの中庭でワインとチーズで雑談をしていた。そうそう、今夜ジミーに紹介したい人がいるのよ、とケンジさんがトリオのことを語るのだが、俺は面倒くせえな、どうせやたらとプライドの高いイケすかないクソなんだろ、と思っていたのですがケンジさん、先輩の顔を立てて置くかくらいの気持ちで顔を合わせました。案外あっけらかんとした面々で、拍子抜けしました。そしてその数時間後にミロンガ、カテドラルでの彼らの生演奏を体験して、ぶっ飛びました。しょっぱなのガジョシエゴ、音の圧が凄い。トリオなのに、えっ、トリオだよね、こんなのあるの、すげぇじゃん。そんなのが最初の出会いでした。
何よりもいいのがピアソラとトロイロを神とした洗脳された人たちではなかったことです。トロイロは素晴らしい、繊細で複雑で実に芸術的なビッグフォーの一人なのですが、大概の生演奏をしてくれる人はミロンゲーロとの認識がズレているのですよ。これが残念で仕方なかった。
こんな連中がいるとは日本のタンゴも捨てたもんじゃない、ミロンガが盛り上がるってのを体感させてくれる、実に貴重な存在であります。最近ではミゲルカロ、ルシオデマレもレパートリーに入れ、益々オールラウンダーになってきて、フランシスコロムートもやるという、なんで神戸のライブでやらなかったんだこのやろ、と首を締めそうになりました。
彼らと出会った10数年前、彼らを関西の人に知らしめねばならない、と思いました。普段何の営業活動をしない俺が、彼らを知らせることは使命だと思いました。今ではすっかり有名な人気者なので、その使命は終わっています。
これからは彼らがどんなレパートリーで喜ばせてくれるのだろう、ビクトルやラウレンス他にも沢山の名曲にチャレンジしていってくれたらいいなあ。
俺自身もそうでありたい、そしてトリオもそうであって欲しい、ミロンガの灯、わくわくするようなタンゴを追求する姿勢、これなんだよな、カッコいいってことはカッコつけるのとは大違い。
キリがないので、ここらで終わります。最後に一言、トリオロスファンダンゴスが大好きです。

野沢ケンジさん2(2022/9/4)

私とリリアナさんは 30回近くブエノスアイレスを訪れています
そして毎晩 ミロンガへ行き 明け方まで います
ファンダンゴスも もちろん いっしょに付き合ってくれます
ある晩 人気ミロンガ エル ベソへ行った時
私は ファンダンゴスに
「ミロンガで かかっている曲を よく聞いてごらん
ミロンガで踊っている人たちを よく見ていてごらん」
と 言いました
ブエノスアイレスのミロンガで踊る人たちが創り出す波
それは ここでしか感じられません
狭い空間の中で ひしめき合いながら ぶつかることなく整然と
街の持つエネルギーと同じように カオスと整合の中で
音楽に揺られ ありったけのエネルギーを ぶつけあっています
この中に身を置いているだけで
知らぬうちに 踊る人のエネルギーが入ってきます

この翌日の ファンダンゴスのサロン カニングでの 演奏は 踊る人たち聞く人たちに
もっともっと と思わせるような 不純物を濾過した水が 身体のすみずみに
行き渡るようなタンゴを与えていました

また ラ ビルータ での セステートミロンゲーロの演奏を聞きに行った時
タンダ別の演奏とハビエルの歌は 踊る人の波を見ながら
目が合うとウインクしながら エネルギーを操っていました
それを最前列で 凝視し 大騒ぎしていたファンダンゴス

このミロンガでの体験を含む この年のブエノスアイレスツアーが
今の トリオ ロス ファンダンゴスの 基盤となっていったと思います

後年 谷本さんが 「ケンジさん なぜエルベソで ああ言ったの?」と聞きました
あの時のあの言葉を 覚えていてくれたのですね
タンゴの神様が 降りてきて 私の口を借りて
ファンダンゴスにより 深く広くタンゴを 感じて欲しかったのだと思います

タンゴは ステージ レコード 演奏 歌 ダンスとさまざまな楽しみ方ができます
しかし ミロンガで踊る人と レコード演奏を聞く人と 演奏家の嗜好は 一致しません
ファンダンゴスは 演奏家として コンサートでは 聴衆が喜ぶステージを
ミロンガでは 踊る人を 操り 煽りながらの演奏を
そして彼ら自身も ミロンガで踊り 歌も歌い ミロンガでのDJもやるという
彼らの食欲同様 一頭の牛を さまざまな部位を さまざまな調理法で食べ尽くすのと同様に
タンゴを 広く 深く 骨の髄までシャブリ尽くし 楽しんでいます
こうしたタンゴの調理方法を 2011年のブエノスアイレスツアーから
自分たちのものとしていきました

私は このツアーのあと
日本に帰った途端 ファンダンゴス疲れから 私は帯状疱疹を患い 入院いたしました
肉体 精神 内臓 に とても過酷な 旅でした

ファンダンゴスはこのツアーで得たものを基として
新たな曲を開拓し タンダ編成 演奏家編成にして
2013年11月の ブエノスアイレスツアーで ぶつけて
自分たちの新たな道に確信を得て CDファンダンゴス5の 製作へと続いていきます
私は このCDファンダンゴス5 を聞くたびに
ブエノスアイレスのファンダンゴスの快進撃を 想いだしています(終)

 

なお、このツアーの詳細を知りたい方は こちらよりどうぞ! http://liliken.club/?p=381