タンゴの節句2008#2

タンゴの節句2008#2

豊後高田・旅庵「蕗薹」(4/29)

初日は大分県豊後高田、旅庵「蕗薹」での公演。水道水がそのまま、おいしい。地元合鴨米のおにぎりが最高にウマイ。すぐ隣は国宝の「富貴寺」。苔むした石段、静かな空気、木漏れ日。木立にはウグイスの声がこだましている。しかしこの声がとってもはっきりとよく通る、たくましく強い声。負けてたまるか!とばかりに、小さな会場に集まったお客さんの目の前でタンゴが解き放たれ、タンゴの節句2008の幕が切って落とされた。

お客さんはケンジ&リリアナが登場するたびに溜息、曲が終わって2人がハケるとまた溜息、そしてしばらくザワザワザワ。そうでしょうとも。普通のダンサーならワンステージで2曲程度しか踊らないのだがこのヒトたちは違う。これでもか、と踊りまくる。しかもこの2人、衣装も、そしてなにより表現する世界が一曲ごとに全部違う。そして何より、楽しそう。

初めは少し固かった客席も曲を追うごとに柔らかく熱くなって。しまいには座敷でスタンディングオベーション。終演後はお客さんほぼ全員がアンケートを書いてくださって、誰もすぐに帰らない。こんなの初めて。そしてみんなうれしそうな顔で帰って行く。「初めてタンゴを目の前で観たけれどヨカッタア!」「タンゴ好きになりました!」口々にそんな風に言いながら。ああ、ありがたいなあ。幸せです。

ツアーはこうして始まった。明日は、旧太平村・「森の風」。

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