タンゴの節句2012

4/27(金)-28(土)【福岡・アクロス福岡円形ホール】
27日:ゲストダンサー・シンティア&ブルーノ
5/1(火)【大分・ブリックブロック】
5/3(木)【下関・下関酒造酒庵「空」】083-252-0009
5/4(金)【広島・カフェ・テアトロアビエルト】082-873-6068
5/5(土)-6(日)【小倉・北九州芸術劇場小劇場】093-562-2655
6日:ゲストダンサー・シンティア&ブルーノ

写真たち!(撮影:大久保徹)

福岡公演

福岡公演2日目

下関公演

北九州公演 初日

千秋楽

タンゴの節句2011

小倉2デイズ

今回、トリオ・ロス・ファンダンゴスとケンジ&リリアナのタンゴの節句はついに10周年を迎えた。2002年から毎年春に繰り返してきたタンゴショウ。今回は初めての小倉芸術劇場小劇場2デイズに挑む!

4/30、一年ぶりのタンゴの節句の感覚を取り戻し、確かめ、そして新しい味わいを楽しむように迎える初日。ケンジさんはわざわざ東京から持参したギターを抱えて入場を待つお客さんの前で歌い、入場後のお客さんの前で前座よろしく歌う。まったりと、客席をリラックスさせ温める感じ。そしていよいよ本番開始。前日のリハーサルで出されたアイデアをひとつひとつ形にしながら。新曲をおろすときのような新鮮さと特有のスリリングさがあり、二度とない芝居の初日の魅力。しかしそれでも、一年前のタンゴの節句の経験の上に、この初日がある。いや、過去9回の積み重ねの上に、あるんだ、ナア。そして初日終演後、楽屋で早速修正を加え、翌日に備える。

5/1、小倉二日目。この日は予想を上回るお客さんが入り、椅子を急遽出さねばならないほどの大入り満員。ありがたい、ありがたい。開演前の客席のざわつきグアイも初日とは違う。リラックスしながら、楽しみにみんな待ってくれている感じ。初日を経て加えられた工夫をさっそく生かしてショウがつくりあげられていく。前日よりもさらにスムーズになり、安定感を増す二日目。この変化のスピードも自分たちでも驚くほど。新しいサプライズイベントも加わって、客席も大盛り上がり。いやースゴカッタ。

<写真:JUNBOW>

ケンジさんからは「10周年なんだから特別なことやんなくちゃ」と尻を叩かれた。でも結局とりあえず新曲4曲と、新しく考えたイベント以外はやらないことにした。すみません、アイデア貧困で。でもいっつも、そう。これからの夢、なんて訊かれた日にゃ三人でいつも「さあ…ないですねえ、お客さんと一緒に今を楽しむだけ」と答えてきたもんなあ。今のワレワレの演奏が、実は「タンゴの節句」10周年であり、結成13年目の「今」そのもの。

新しいレパートリーが加わった分、古いレパートリーはプログラムから外れていく。結果的に、それがプログラム全体にさらに明るさを加えることになった。みんなが大なり小なり揺さぶられているこの震災の情況の中で迎えるタンゴの節句10周年に、もしかするとそれは、ふさわしいことだったのかもしれない。タンゴは、どれだけ明るくても、すでに悲しみや涙を抱えているのだから。

さあ、広島へ。

(文責・谷本仰)

<写真:JUNBOW>


広島

5/3、昨年に続き、今回も広島カフェテアトロ・アビエルトでのタンゴの節句ライブ。この会場では、PA音響機材を使わない、完全生音、ノーマイクで、やる。圧倒的な音量はない。しかし、マイクを通したのではそがれてしまう響きそのものや、各楽器から発せられるダイレクトな音や丁々発止に目の前で展開される様々な音のやりとりのスピード感・ダイナミクスが、ある。芝居小屋でもあるこの会場でやるタンゴの魅力。

会場に入ると、この日のライブの手伝いに入ってくれた広島市立大学の学生さんたちによるすばらしい舞台美術がわれわれを迎えてくれた。ブエノスアイレスのボカ地区の大きな絵。これをバックに、この日は演奏。単なる風景画ではなく、そこに働く人間の姿も描きこまれていて、嬉しくなった。

演奏ステージと客席の距離もさながら、ダンサーとお客さんの距離も近い。タンゴの節句ツアー2011の4会場の中で、もっとも至近距離でお客さんはダンスを感じることになる。ライブ開始後間もなく、お客さんの一人が足元に置いていた紙袋を下げたのが見えた。蹴られる!と思ったのだろう。それほどに。

ピアノが一音につき最大3本の弦をハンマーでぶったたきながら音を出せば、アコーディオンはその場にある空気を楽器の中に吸い込み、吐き出しながらリードを吹き鳴らす。そしてヴァイオリンは前に出たり、後ろに引っ込んだりしながら、他の二つの楽器の響きとバランスをとりながら、歌う。「生」だからこその動きがあって、面白かった。

名物店主の中山さんは今年もほんとにうれしそうにぼくらを迎えてくれた。そして開演前にグリーンカレーを、そして終演後にサラダ、チキン、ピザなどうまいものを次々に出してくれた。いやーほんっとにたのしかった、と言いながら、ぼくらを見送ってくれた。こちらこそ、しあわせです。本当にありがとうございました。

今回も広島で制作を引き受けてくれた大槻オサムさんは、この日照明も担当し、いいあかりをバンドに、ダンサーに、そして客席にあててくれた。モッコウバラに囲まれて、まるでこの世のモノとは思えない彼に見送られて、広島を後にした。ありがとうございました、広島!

さあて、次は、福岡2デイズ!!

関東ツアー2008

浅草、最高

10/10、いよいよスタート関東ツアー2008。浅草寺の一角ではベテランの芸人さんたちが漫才や声態模写やったりしてて。そぞろ歩きながら芋羊羹やら煎餅食べたり。そうこうしていると向こうからリリアナさんが歩いてきた!「ここで会うと思ってたのよ」だって。そしていよいよ演芸の殿堂「木馬亭」へ。舞台の上、客席の横の壁にはずらりと赤提灯が並んでいる。舞台のうしろは大きなふすま。舞台は文字通り、「板」。ぬくもりや厚み、そして重みのある、その感触。はだしでそれを楽しみながら、リハ。ここでこれまで数え切れないほどの芸人さんたちがお客さんたちを楽しませてきたんだよなあ。そんな演芸場でライブができるなんてもう、最高。ケンジさんが「あんたら似合うなあその舞台!」上の芝居小屋木馬館の公演の音楽もはっきりと聞こえてくる。浅草に包まれてる感じ。
さてこの日の仕切りは広沢リマ哲。彼がスペシャルゲストとして呼んでいたのが浅草芸人プッチャリンさん。ライブ始まる前から客いじりで客席の温度をいい感じに上げる。
そしていよいよ開演。ステージ上にはわれわれとケンジ&リリアナがスタンバイ。演奏開始。幕が開く。客席から拍手が沸きあがる。わはは、最高。
プッチャリンさんはライブ中も瞬間的にステージにからんでは引き上げる。この出方、引き方がすばらしかった。勉強になりました、ほんと。
幕間には広沢リマ哲のサックス。やっぱりすばらしい。シンプルだけれど、歌がある。歌はいいなあ、と思わせられる。
初めてご一緒する児玉康子さんとの2曲。われわれは緩急おりまぜ、押したり引いたり、音の出し入れをその場で行いながら。
大盛り上がりのうちに時間ぴったりに終演。時間オ-バーなんだけれど…とリマちゃんはステージでみんなに言うのだけれどみんなアンコールアンコール!って叫んでる。ありがたいこと。やらせていただきました。
終演後は近くの飲み屋さんで飲んでるよ!おいで!と声をかけてくださったY先生一行とちょっとだけ合流。肝ポン。チヂミ。キムチ。生ビール。はあ、楽しい。
そして主打ち上げ会場なってるはうすへ。しあわせな、初日でした。みなさんありがとう。リマちゃんありがとう。浅草、最高。


江古田BUDDY、抱腹絶倒

さてツアー二日目。江古田BUDDY。3年前にもやったところで、今回も九州で毎年5月にやってる「タンゴの節句」の形でお客さんに楽しんでもらうことに。客席の真ん中にダンススペースが設けられ、お客さんはそれを取り巻く形で観る。お、小松亮太サンもご夫妻で、かわいい娘さんを連れて来てくれた!
次々に衣装を変えて出てくるケンジ&リリアナ。ダンスの表情、そして世界が毎回違っていて、観る者を飽きさせない。さらにこの日スタッフとして入ってくれたよっしーがびしっとスーツでキメタのを見たケンジさんが、彼を急遽起用することに。これがミゴトに当たり、お客さん文字通り抱腹絶倒。こっちから見てても、リリアナさんの表情、ダンス、演技、最高だった。
笑ったり、しんみりしたり、ぐぐっと力が入ったり、ふわっとゆるんだり、悔しかったり悲しかったり、元気が出たり。タンゴはそういうのをすべて持っている音楽。だからお客さんには何よりもそれらを存分に味わってもらいたいと思う。最後の曲では、フロアにみんなが出てきて踊った。とっても幸せなひとときだった。
アンコールを経て終演。お客さんをお見送りする。帰っていくお客さんが口々に「すてきだった」「また来てね」「笑いすぎて涙が出た」など言葉をかけてくださる。みんな笑顔がすっきりしている。音楽とともに、生きてることを丸ごと楽しんで、みんなそんな顔になるのかもしれない。タンゴやっててよかったなあと思う瞬間。みなさんこちらこそ、本当にありがとうございました。
それにしても、前日の浅草といい、この日のBUDDYといい、ぼくらのことを応援してくれている東京の仲間たちに本当に支えられている。こういう素敵な人たちとの出会いに恵まれて、幸せの一言。本当に本当に、ありがとう。
さて終演後は今回お客さんとしてもライブを多いに楽しんでくださっていたマスターの店吉祥寺「ひじり亭」で打ち上げ。出てくるものがすべておいしいのなんの。トマトソースの冷製パスタとワインの合うこと合うこと。その後ファンダンゴス女子部はホテルに戻る。リリさんも帰宅。しかしワタクシどもさらに二次会、三次会。大笑いしてるうちに夜が更ける。へろへろになって泊めてもらっているケンジさん宅に到着、パタン。


銀座+六本木

10/13、ツアー三日目。まずは銀座のプランタンのすぐ近くの”MY HUMBLE HOUSE”で開かれてるアフタヌーンミロンガ。開始が昼の12時半、演奏が2時と3時半。ちょうど全く同時に地球の裏側ブエノスアイレスのあちこちでミロンガが開催されている時間だねえ、なんて話してる開演前。真昼なんだけれど店の中はもういい感じの夜の雰囲気。ライブはみんなすごく喜んでくれて一曲終わるごとにこっちにちゃんと向き直って嬉しそうな笑顔でどどどと拍手してくれる。あぁサロンカニング思い出しました。こういうのやっぱり嬉しいもんです。ミロンガ、やっぱり好きだなあ。自分たちの音が目の前でみんなの動きになっていく。銀座のみなさん、こっちの呼吸をちゃんと感じてくれてるのがわかる。こういうのがミロンガライブのいいところ。CDで踊ってるのと決定的に違うところ。
後半の頭でケンジ&リリアナのデモ。いきなりの台風でみんなのけぞり大笑い、目をキラキラさせてる。あはは、子どもの顔だ。そして一転、渋くどっしりとガジョシエゴ、底なしに深まるオブリビオン。今度はみんなもため息のような拍手。
そして再びわれわれの演奏でみなさん楽しそうに踊ってくれて最後はほんとに大きな大きな拍手。ありがたいありがたい。終演後は久しぶりに少し踊ったりして。ああヘタクソ。
さて次のミロンガまでの間にナイルのカレーやらランブルのコーヒーやらで食の旅情を楽しんでから今回我々のツアーを全面的にサポートしてくれてる冬ぽんのスタジオ「ミブリン」へ。間もなくミロンガのお客さんが三々五々集まってくるのだけど、われわれどろんどろんに疲れた顔で座り込んでいて、さっきまで銀座で挨拶交わしてた人も気づかない。ファンダンゴスだよ、と冬ぽんに言われてみんな「あっ!」。
よーし、と気合い入れ直して出発、六本木へ。本日2か所目の「ゼロアワー」のミロンガへ、いざ。ここは福岡のティエンポで一緒にやったことのあるファン・ギーダのやってるところ。やあやあ久しぶり、と旧交を温めるまもなくサウンドチェック、本番。
ケンジ&リリアナのデモ。台風はここ数日間で恐ろしく面白いことになってしまっていて目が離せない。リリアナさんの顔芸の磨かれ方ったら、あぁた。ゼロのお客さんもスタッフもみんなやっぱりはじめにのけぞってやがて子どものキラキラ顔に。この人たちはほんとに人を幸せにさせるよなあ。
さて、2曲終わって2人がハケて、われわれが次の曲に行っても誰も立ち上がって踊らない。これを見て2人は戻ってきてさらに踊り始める。みんな「待ってました!」と大喝采。すると3曲目が終わったとたんケンジさんはこっちに向いて「フェリシア!」鼻の穴広がってるし。目がいくぞ、と獲物を狙う鷹のような目になってるし。勿論予定にない。へいようがす、やりまっせ!そしてバンバンやる。ここいらが我々の強いとこさー譜面どうせないしさー。まーうけたうけた。そしてついに彼らが去った後、さらに熱くぎんぎんに。いわつの音、PAよりデカいし。うひゃひゃ。楽しかったなあ。
引き上げて野沢ホテルでうどんと餃子ご馳走になって。これがフェリシアのご褒美だー。わはは。


与野+与野

さて10/13、ツアーは三日目。今日も今日とてタンゴタンゴ!埼玉は与野のギャラリー・シャインにて。まずは昼のタンゴライブ。2ステージ。まずは1ステージ目。抑え目に行く。必要にして十分なMCを挟みながらテンポよく。お客さんも様子見てる感じなので無理をせず。
歌の児玉康子さんの伴奏も、浅草木馬亭に続いてやりました!
「歌伴」はある意味、一緒に歌うこと。われわれも演奏で一緒に歌うようなつもりで。いやー楽しかった!児玉さんほんとにありがとうございました!
しかし1部終わってふと、あれ?早すぎた?と気づく。今回受け入れてくださった亀山さんに訊くと、そうですね、40分たっぷりやっていただければ、後半はもっと喋っていただいて、とのこと。「もっと喋って」?ほんまにええの?やりまっせ、リミッター外しまっせ、というわけで後半2部は全開で。まずは牛でございます追加入りました~。そしてさらに首の差追加。会場大合唱。谷本版日本語訳詩で。わはは!
終演後CD売れる売れる。何人もが「首の差で」は入ってないんですか?と訊いてくる。すみません、次のに入れる予定です。やっぱり合唱入りで入れるしかないかこりゃ。ぷぷぷ。
終演午後3時から次のミロンガ開始4時まで1時間。向かいのイタリアンに。わ、安い。エネルギー源全員でチャージ!締めはジェラート。ベルギーチョコアイス。チョコ談義しばし。チョコは死んだ兵士を生き返らせる、とか、うにとチョコレートならどっちが生き返るかとか。なんやねんそれ。
そしていよいよミロンガ突入。おお、沢山の人が。盛り上がってるなあ埼玉。そしてここからがスゴカッタ。何がって2部のデモ。初めにケンリリ、そしてトーマ&ユーナが2曲、そしてもう一度ケンリリで一曲。の予定。我々のCDの演奏をすでに聴いて準備してくれていたトーマ&ユーナ、ピシっと決めてくる。おほほ。楽しいなあ。そしてケンリリ再び。現れて笑顔で客席に近づくリリアナ。ものすごい拍手。パジャドーラ弾きながらケンジ&リリアナの楽しいことこの上ないダンスを見ながら演奏しているうちに、なぜだか突然涙がこみ上げた。こんな人たちと一緒に出来てることの幸せ。いやこの人たちの人を幸せにする力に、揺さぶられて。演奏、さらにターボがかかる。最高の、永遠の、一瞬。
踊り終わって拍手大喝采の中、トーマ&ユーナを呼び込む。万雷の拍手鳴り止まぬフロアでおじぎをしている2組。ふと、このまま演奏を始めたらきっと2組で踊る違いない、と思い、段取りではダンスの予定のない次の曲をそのまま開始。案の定、2組が同時に踊りだす。そうですそうでなくちゃ。さらに拍手喝采、ものすごい音圧で鳴り止まず。ケンジ&リリアナが一旦ハケたのに戻ってきて、出ました、「フェリシア!」勿論予定になし。リリアナさんぜぇぜぇなのに、やっぱりギンギンに、行く。すばらしい敬服頭が下がりますその芸人魂。
すると負けじとトーマ&ユーナも再度登場。まるでデモ合戦の様相。一瞬の協議の末、曲を決めてGO!思わぬ展開にお客さん大喜び。そりゃそうですよ、お得この上なし。
そして再び我々の演奏でミロンガ再開。どんどんヒートアップする演奏でたたみかける。そして終演。すんごい拍手、アンコール、オートラ!よっしゃとさらに輪をかけた演奏で応える。そしてついについに終演。与野最高。うれしいうれしいひと時でした!
さて打ち上げは中野、「香港亭」。ああもう、最高。惜しむらくは、杏仁豆腐、寸前に売り切れ。しょぼぼぼーーーん。


最終日、四ツ谷

関東ツアー最終日の10/14、まず泊めてもらっていたケンジ邸近くの公園に散歩に連れて行ってもらう。広大な敷地の豊かな緑の中、いい空気を吸いながらゆっくり歩く。ああ、こういうのを本当に英気を養うというのだよなあ。ありがたい。
さて、夕方、四ツ谷地域交流センターへ。今回の関東ツアー最終ライブは、すでに50年もの歴史があると言われるタンゴ愛好会「すいよう会」主催のミロンガ。PAを冬ぽんが提供してくれて大助かり。
前日もそうだったけれど、ここでも長年タンゴを愛し踊ってきたのだろう、と思われる人たちの姿があって。静かで落ち着いた、しかし「どれ、君たちは一体どんな演奏するのか、見せてごらん」というピンと張りつめた空気。その中で、その中へ、われわれのタンゴを放つ。一瞬の沈黙のような間の後、なんだかみんなが「うん」と頷いたように動き出す。なにかが了解され、文字通り「解ける」瞬間。そしてみんなの動きの「感じ」に注意を向けながら演奏。このあたりは何と言うか、「感じ」としか言えないもの。それでもやっぱり結局揺らしたりするんです、緩急すごくつけたりして、わはは。でもそれは決して奇をてらったりしているわけじゃ、ない。必然なのだ。だから前半終わったときに「すごく踊りやすいです!」なんて言ってくださる方がおられると途端に「ですかですか?でへへー。」単純です我々。
ここの皆さんはプログラムにも非常に興味を持っている。元々「すいよう会」がタンゴのレコード鑑賞会などから出発している、そんな歴史とも関係があるのかもしれない。踊っている人の中には曲間に、プログラムを取り出して曲を確認している人もいる。「曲が何であろうが関係ない、ただ踊れればそれでいいんだ」とは考えない人々の姿に、なるほどなあ。
後半頭はケンジ&リリアナのデモ。ここでも度肝抜く台風炸裂。そしてプログラムからは外れたピアソラ連発。タンゴの自由さが風のようにフロアに吹き込まれていく。
アンコール含めて4曲のデモの後、ミロンガ再開。前半に増して柔らかさと強度がぐぐぐと加わっていく感じ。拍手も次第に大きくなる。ツアー最後の1曲、アンコールは今回のツアーで初めてケンジ&リリアナのダンスなしのフェリシア。ありがとう、ケンジ&リリアナ。ありがとう応援し支えてくれたみんな。ありがとう関東のお客さん。そんな気持ちを込めて、乗せて。最後の音を強く弾ききって、われわれのツアーでのライブは終わった。
さて、終演後急いでバラシ、気づいたらさっきまで踊っていた人々は誰もいなくなっていた。ガランとしたフロア。まるで夢のような感覚。
そしてついに最終日打ち上げ。ついに焼肉、ホルモン。マッコリ+ビール!最高でした!
関東ツアー、最高でした。ほんとうにみなさん、ありがとう。何だか新しいことが色々始まりそうな予感がします。今後ともどうぞどうぞ、宜しくお願いいたします!
そ、ずん、ずんずん、ずんずんどっこ、タンゴ!

以上、文責谷本仰